[アジアカップ2011準決勝]日本vs韓国~どこを切っても見所のある試合

アジアカップ2011準決勝、日本vs韓国

どこを切っても見所のある試合でした。

戦前の注目点

戦前はパク・チソンに注目していました。

栃木SCの松田監督の言葉を引用。

「狭いブロックを作っても、そのスペースを狭いと思わない選手がいれば、そこは通されてしまうわけです。パーフェクトスキルのキーワードはワンタッチプレーです。
パーフェクトスキルを伴ったワンタッチプレーというべきかもしれません。
基本的に足でボールを扱っている以上、そこまでパーフェクトなプレーはできないという前提で戦っていることは事実です」

ザッケローニは縦も横もコンパクトにする戦術です。
コンパクトにして中のスペースを狭くしても、相手が狭いと思わず、パーフェクトなプレーをされたら・・・。
パク・チソンならザックのコンパクトな守備を試合中、何回かは打ち破るのではないか?
そのとき日本はどう対処するのか?
そういうことを考えて観てました。
対世界では、パーフェクトなプレーをする相手を想定しておけなければなりません。

松田監督の答えはこう。

メッシのような特別な選手にはマンツーマンを付ける

マンツーマンを付けると、囮の動きで引っ張られてスペースを作られてしまいます。
これはこれで必ずしも安全、ベターというわけではありません。

パク・チソンと最終ラインのカバーリングの遅さ

パクチソンの突破は前半の11分に見られます。
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上の画では長友が中に寄るべきのように書きましたが、こういうケースでの約束事は岩政が中に寄ることになっていたはずです。
というのも、岩政と内田は今野が前に出たときに中に寄る素振りが見られます。
しかし、岩政は自分の近くに向かってパスが出されたために、反転してパクチソンと正対する形を取りました。
そのために長友が中央のスペースをカバーするのが遅れてしまいました。
ここでは、岩政がもっと速く中に移動しないといけませんでした。
日本代表のディフェンスはもっと横の動きを速くする必要があります。

パク・チソンを消す

この時点でパク・チソンにやられて失点する予感がありましたが、そうはなりませんでした。

前半は前線からプレスを強くし、韓国にビルドアップさせませんでした。
後半はパク・チソンに長谷部がつき、パク・チソンを消しました。

チーム全体の組織的な守備によって、パク・チソンに仕事をさせなかったのです。

圧巻の日本の攻撃

韓国の守備は運動量がなくフワフワしていました。
人もボールも速く日本についていけません。
攻撃は序盤こそパク・チソンを起点にチャンスを作りましたが、日本のプレスが速く、ビルドアップができなくなります。
前半の韓国はほとんどはロングボールを蹴ることしかできませんでした。

前半の日本は出来すぎといっていいほどで、特に得点した場面の崩しは圧巻でした。

香川が消される

韓国がもっとも警戒した選手は香川真司でした。

韓国は香川に対して強くプレッシングしますが、香川には効きませんでした。
後半1分、あっさり中央でボールを受けた香川に前を向かれ、前方のスペースにドリブル。
後半4分、香川の裏を取る動きに翻弄され、背後を取られてフリーでシュート。

後半17分あたりから香川に対する守備が変わります。
左にいるときはチャドウリ、中にいるときはボランチの選手がマントゥマンで付きます。
これによって、香川を試合から消すことに成功します。
その結果、日本は攻め手を失います。
また、香川は足を踏まれたときに右足小指の付け根を骨折してしまいます。
香川を下げたのは後半41分。
あきらかに運動量は落ちていたので、ここまで引っ張ったのはザッケローニのミスでしょう。

ザックがようやく切ったカード

最初に切った交代カードは、後半41分に香川に替えて細貝を入れるものでした。
ここまでは韓国の効果的な采配に対し日本は無策でした。
日本はここから勝負にでます。

遠藤をアンカーに置き、細貝と長谷部を中央、本田と岡崎をサイドに開きます。
フォーメーションは中盤を逆三角形とした4-3-3。
意図は、最終ラインの前にアンカーを置きたかったのではなく、
細貝と長谷部で中央でボールを持った選手にプレッシャーをかけ、
ボールを外に寄せること。
もし、アンカーを置くことが目的なら細貝ではなく、本田拓を入れて遠藤を前に出したでしょう。
細貝を入れる前は、バイタルエリアにボールを入れられていて危険な状態でした。

しかし、その後もバイタルエリアにボールを入れられ続けます。
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選手に意図が伝わっていなかったのだと思います。
後半終了後に説明があったと思われ、延長戦では意図通りの動きができるようになります。

5バック

日本は勝ち越した後、伊野波を入れて5バックにします。
5バックの意図はロングボールの放り込みのケアです。
しかし、あまりにもリトリート過ぎました。
日本は跳ね返すことしかできず、セカンドボールは韓国が取ります。
追いつかれるのは時間の問題でした。

最後に

特別なライバルである韓国相手に引きこもることはしてほしくありませんでした。
他にも香川を下げる判断の遅く、策も効果的になりませんでした。
この試合のザックの采配は残念でした。

とはいえ、前半の日本の出来すぎのプレー、後半以降の采配の妙、
2つのおかしなPKの判定に、PK戦のおまけも付いて、
いろいろ楽しめた試合でした。

関連リンク

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(終わり)

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