山形vs神戸~またしてもスローインからの失点

2011年6月18日
第16節 モンテディオ山形vsヴィッセル神戸
(NDソフトスタジアム山形)

2-0で神戸の敗戦。
シュートはわずかに3本。
それでも完敗とも、うまくやられた感もありません。
ただただ拙攻、醜いです。

長いシーズン、どんなチームにも良いときと悪いときがあります。
神戸は悪いときに悪いなりに勝ち点を取っていくことはできません。
早くモチベーションを回復させなければなりません。
和田さんのモチベーターとしての器量が問われています。

山形戦の試合内容

なるべくネガティブなことを書かないように注意しながら。。。

失点シーン

1点目の失点はスローインからでした。
今季、スローインからの失点は3点目です。
いずれも決勝点になっています。

この場面、シュートしたジャンボ大久保を抑えられなかった北本、体に当ててシュートコースを変えてしまったガクト(近藤岳登)を非難する声が多いことでしょう。
しかし、失点の原因はこの2人ではないと思います。

指摘したいのは松岡の動きです。

山形vs神戸 失点シーン
山形の選手の名前を調べるのは面倒なので、AとBとします。
A:スローインのボールを受けた選手
B:Aのパスを受けた選手
ゴールを決めたのは大久保哲哉(ジャンボ)です。

比較的長いスローインのボールが山形のAに投げ込まれます。
Aに河本、茂木、ボッティ、松岡が寄せに行きます。
松岡のいたところにはBの選手がいましたが、松岡はそこを捨ててボールに向かいます。
ボッティは松岡が空けたスペースに気付いて向きを変える動きをします。

Aがスローインのボールをダイレクトに後ろ向きで、Bに浮き球のパスをします。
Bはトラップで向かってきたボッティを交わします。
そのトラップしたボールが遅れて向かった松岡の前に転がり、松岡は左足でダイレクトにクリアします。
しかし、蹴ったボールがBに当たり、中央に跳ね返ります。

それを北本を背にしながらジャンボ大久保が受けて、振り向きざまにシュート。
徳重が反応できていましたが、ボールがガクトに当たって向きが変わり、ゴールマウスへ。

松岡のクリアがBに当たってしまったのは。なんとかならなかったのかと考えますが、キープするのも危険だし左足だし仕方ないのかもしれません。
指摘したいのは松岡が自分のゾーンを捨ててボールに向かったことです。
自分のゾーンを捨てて囲いに行くのはいいのですが、
捨てていいところなのか、または誰かが埋められるのかの判断ができないときは行くべきでないです。

新潟戦でも似たようなシーンがありました。
このときも松岡が自分のゾーンを捨ててボールに向かい、フリーにした選手にゴールを決められます。

それらを踏まえて、失点シーンの動画。スローにしています。
新潟戦の失点シーンも付けてます。これも8番に注目です。

スローインからの守備を見直さなければならないですね。
今日の松岡は、寄せられた割にはミスは少なく次第点だっただけに、この1点が残念でした。

イメージの共有

シュートはわずかに3本(前半2本、後半1本)でしたが、決定機になりそうな場面はいくつかありました。

ドリブルしているのが大久保嘉人、右前で走るのは都倉。後ろから走って来ているのが吉田です。
山形vs神戸 チャンスシーン

都倉が中に絞り、嘉人が引きつけて、吉田にパスを出します。
吉田の前のスペースに出せば、フリーでシュートできます。
山形vs神戸 チャンスシーン

しかし、スペースではなく、足下にパスしてしまいます。
囲まれてボールを奪われてしまいます。
山形vs神戸 チャンスシーン

別の場面、パスを出そうとしているのが吉田、前を走っているのが都倉。
都倉のイメージでは、都倉の右前のスペースへの頭を越すパスです。
山形vs神戸 チャンスシーン

しかし、ここも足下に。結果は言うまでもありません。
山形vs神戸 チャンスシーン

山形はプレスの意識が高くなっている反面、昨年のような堅いブロックではありませんでした。
うまく守られた感じはなく、決定機に繋がりそうなチャンスは神戸の方が多かったです。
自分達の拙攻、攻めのイメージが共有できていませんでした。

茂木の上がりが少ない

前半10分、ボッティがゴール前に斜めに走る飛び出しに合わせたパスが出ます。
シュートはキーパーに弾かれてしまいましたが、それにしても絶妙な飛び出しでした。
山形vs神戸-近藤岳登の決定機

飛び出したのはまさかの2番。
山形vs神戸-近藤岳登

で、その2番が常に高い位置にいて、その背後を狙われました。
そのケアのためにボッティが上がることができません。
逆サイドの茂木もバランスを考えて、上がる回数は少なかったです。

大久保嘉人が低い位置でボールをさばいているのは、茂木の上がりを活かす意図があります。
茂木が上がらなかったら、嘉人が低い位置にいる意味がありません。
2番の上がりっぱなしが全体のバランスを崩しています。

茂木が上がらなくてよいのなら、嘉人はFWでいいと思います。

都倉に収まらない

フォワードにボールが収まらないと、中盤やサイドバックの選手が上がる時間が作れません。

今日は、都倉の足下のボールの扱いがことごとくうまくいかず、前線でボールが収まりませんでした。
試合前に降った雨でピッチがスリッピーでボールが速く、扱いが難しかったこともあるでしょう。
前半で交代させなかったのは、それでもやりようがあると考えたからなのでしょうが、結果的には何か策があったようには見えません。
都倉に前に張らせるのは適正ではないです。

今日は都倉の個人の問題ではなく、周りから使われ方もよくなかったです。
吉田が長く試合を離れていたことの影響はあったと思います。

「何が悪いからこうなっているのか、やっててわかった気がする」

試合後の吉田のコメント

チーム状況もうまくいってないなというのは中でやってよくわかったし、何が悪いからこうなっているのかなとか、そういうのもなんとなく、やっててわかった気がするし、本当にそれを修正してやっていかないとまた同じことになると思います。いい時は攻守においてバランスが非常にいいんですけど、どんどん離れていって、中盤とフォワードが遠くなって、それを中盤が埋めようとすると、今度ディフェンスと中盤が遠くなって間を使われだして、いい攻撃ができてないからいい守備もできてないし、いい守備もできてないからいい攻撃もできてない。

これは収穫と捉えていいのでしょうか?

J1 順位表 (第16節終了時点)

目標の9位より下の10位に。

順位 チーム 勝点 試合 引分 得点 失点 得失点差
1 柏レイソル 25 11 8 1 2 20 7 +13
2 ベガルタ仙台 21 11 5 6 0 14 9 +5
3 川崎フロンターレ 20 11 6 2 3 21 13 +8
4 サンフレッチェ広島 19 11 5 4 2 13 9 +4
5 横浜F・マリノス 18 11 5 3 3 19 12 +7
6 ジュビロ磐田 16 11 4 4 3 17 10 +7
7 名古屋グランパス 16 10 4 4 2 17 12 +5
8 ガンバ大阪 16 9 5 1 3 17 17 +0
9 清水エスパルス 16 11 4 4 3 15 16 -1
10 ヴィッセル神戸 15 11 4 3 4 10 10 +0
11 大宮アルディージャ 14 11 3 5 3 12 18 -6
12 セレッソ大阪 11 10 2 5 3 12 10 +2
13 鹿島アントラーズ 11 9 3 2 4 14 15 -1
14 ヴァンフォーレ甲府 11 11 2 5 4 11 16 -5
15 アルビレックス新潟 11 11 2 5 4 9 14 -5
16 浦和レッズ 8 11 1 5 5 11 16 -5
17 モンテディオ山形 8 11 2 2 7 8 17 -9
18 アビスパ福岡 1 11 0 1 10 8 27 -19

警告、累積警告

比較的、球際に激しい試合だったにも関わらず、流れの中での警告は宮本(山形)の1枚のみ。
見逃しもあったとは思いますが、審判の存在をあまり感じない、良いレフリングだったと思います。

嘉人が終始イラついていて、外に出たボールをヒールで蹴ってしまいます。
イエローカードになることを分かっていての行為ですから、非難されるべきものです。

この試合の警告(神戸のみ)

  • 大久保嘉人(C5:遅延行為)

累積警告

  • 松岡亮輔(3枚)
  • ポポ(3枚)
  • 北本久仁衛(2枚)
  • 田中英雄(2枚)
  • 都倉賢(2枚)
  • 大久保嘉人(1枚+4)
  • 近藤岳登(1枚)
  • 河本裕之(1枚)
  • 朴康造(1枚)
  • ホジェリーニョ(1枚)
  • 吉田孝行(1枚)
  • 茂木弘人(1枚)
  • 石櫃洋祐(1枚)

関連リンク

J’s GOAL | ゲームサマリー 第16節 山形 vs 神戸

福岡戦の前のスカウティング

山形戦とは関係ないですが、前節の福岡戦の記事を書いた後に思ったことです。

福岡は若い選手が多く運動量の多いチームです。
志向するサッカーは「アグレッシブ&スピーディなサッカー」。
高い位置からプレスをかけてボールを奪い、シンプルに裏を狙う戦術です。

しかし、神戸のスカウティングでは、福岡は引いて守ってからのカウンターサッカーと捉えていたようです。
「福岡はカウンターで来るという風に思っていましたので、ここまで高い位置からプレッシャーをかけてくるとは思っていませんでした」(和田監督)
「事前の情報で福岡があれほど積極的にプレスを仕掛けてくるということはなかったのですが」(朴康造)

神戸戦のひとつ前のセレッソ戦の監督のコメントです。
「セレッソの2列目の選手を捕まえきれず、ボランチがDFラインに吸収され、マルチネス選手と中後選手に対してプレシャーに行けず、ボールを奪いに行けなかったことが今日のすべてではないかと思っています。そこと単純なミスが今日は多かったです。今シーズンに入って一番ミスが多く、一番内容の悪い試合をしてしまいました。」

相手の一番悪い試合をスカウティングし、イメージを作ってしまったようです。
スカウティングは対戦の1ヶ月先くらい前から準備しているとは思いたいですが、5月15日のガンバ戦を見ていれば、違ったイメージを持ったことでしょう。

スカウティング担当は17チームにアンテナを常に張って、
各チームのやりたいサッカーは何で、それが具現化できた試合はいつで、封じられたのはいつなのか、くらいは把握していてもらいたいです。
試合をすべて観なくても試合後のコメントやニュース・雑誌のメディアから試合の内容を推測することができます。

(終わり)

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