大宮vs神戸~守備ブロックをきれいに崩したゴール

2011年6月26日
J1 第18節 大宮アルディージャ vs ヴィッセル神戸
(NACK5スタジアム大宮)

スコアは1-1のドロー。
大宮はホームでいまだ未勝利なので勝ちたい試合。
神戸はナビスコ杯含めると6試合勝ちなし。
両者ともどうしても勝ちたい試合で、痛み分けとなりました。

試合前

  • 大宮には第8節(4/29)のホーム戦で負けています。1シーズンで2つとも負けるわけにはいきません。
  • スタメンは前節と同じ。
  • ガクトがスタメンなのは、それだけ石櫃の状態が悪いということ。ガクトと福岡戦の石櫃とを比較するとガクトの方がマシなのでしょう。
  • 試合前に雨が降って湿度は高いものの気温はだいぶ下がりました(気温22.9℃、湿度83%)。夏場としては走れるコンディションです。

神戸のゴールシーン

53分に大久保嘉人のゴールで先制します。
大宮vs神戸 ゴールシーン (1)

神戸が守備ブロックを崩してゴールするのは珍しいことなので、崩すところから見ていきましょう。

徳重のゴールキック、ラファエルのチェイシングがあったものの
ラインを割らずにフィールド内に蹴ります。
ボッティが競い負けて跳ね返されたもののヒデが拾います。
ヒデから松岡に横パスし松岡がボールをキープ。
という状態です。
大宮の守備ブロックはしっかり築かれています。
慶治朗(小川)と嘉人(大久保)がポジションチェンジで慶治朗が前。
茂木が高い位置に上がっています。
大宮vs神戸 ゴールシーン (10)

松岡はドリブルで少し前進した後、サイドの茂木に浮き球でパス。
嘉人は縦にスペースへ走り込みますが、これは読まれています。
大宮vs神戸 ゴールシーン (9)

茂木は、嘉人にボランチが付いていって空いた中のスペースに入った慶治朗にパス。
慶治朗は松岡に落とし、スペースに走ります。
松岡から前のスペースにパスを出してもらう意図でした。
しかし、慶治朗はパスをミスし、松岡の位置からずれたところに。
大宮vs神戸 ゴールシーン (8)

松岡がボールを追って、仕切りなおしかと思われました。
しかし、ここで大宮の大きなミスが出ます。
茂木に付いていた青木が小川慶治朗のマークに付こうとして、茂木をフリーにしてしまいます。
サイドバックが慌てて茂木に走ります。
大宮vs神戸 ゴールシーン (7)

別角度で。
茂木がドフリーです。
青木は右サイドハーフで、相手の左サイドハーフの小川慶治朗をマークする意識が強すぎたのかもしれません。
青木の本職はボランチですが、この試合では右サイドハーフで出場していました。
不慣れなポジションがアダとなってしまいました。
大宮vs神戸 ゴールシーン (6)

慶治朗は縦に走り、茂木がスペースに出します。
大宮vs神戸 ゴールシーン (5)

慶治朗はゴールライン際でマイナスのクロス。ゴール前につめている吉田に合わせます。
大宮vs神戸 ゴールシーン

吉田がつぶれて、ボールは中央に。
大宮vs神戸 ゴールシーン

あとは嘉人が、狙いすましてサイドネットに蹴り込みます。
大宮vs神戸 ゴールシーン (4)

大宮vs神戸 ゴールシーン (3)

相手のミスがあったとはいえ、見事な崩しでした。
やっぱりゴールライン際までえぐって、マイナスのクロスを入れられる選手がいないとなぁ。
後半の慶治朗は効果的な動きができていました。
大宮vs神戸 ゴールシーン (2)

2011.6.26 大宮アルディージャ vs ヴィッセル神戸 大久保の先制ゴール!

試合のポイント(前半)

大宮の攻撃

大宮は細かく繋ぐことはせず、前線のラファエルに蹴っていきます。
ラファエルがタメを作って、同じくFWのイチョンスや中盤の選手が前に飛び出すのが狙いです。
しっかり守備ブロックを作って、ボールを奪ったら前の4人でゴールを目指します。
セカンドボールが拾えなかったり、パスがブロックの網にかかってしまいます。

神戸の攻撃

神戸はとにかくボールを奪うと縦に急ぎます。
しかし、ほとんどが足下へのパスで、効果的な動きがありません。
前線の大久保嘉人まで繋ぐことができず、なかなかシュートにまで持ち込めません。
嘉人はDFを背負って、くさびのパスを欲しがっていたいたようですが、周りにはそういう意図はありませんでした。
ひたすらサイドから雑なクロスを狙い続けます。
守備もコンパクトになっていませんでした。

どちらも低調な前半

お互いボールの奪い合い、といえば聞こえはいいですが、実際はパスのミスばかりです。
芝が水を含んでいるためにボールの転がりが速く、パス精度を欠きボールを失っていました。
前半は、パスミスに加え、お互いに相手の良さを消し合ったため、両者とも見どころの少ない低調な内容でした。

試合のポイント(後半)

後半、先制点が入るまで

後半、大宮の攻め方が変わります。ラファエルへのロングボールは少なくなります。
ブロックの間にボールを入れて繋ぎ、人数をかけて攻めます。

神戸は急がずに、ボールを落ち着かせて回します。
また、大宮のブロックの間にボールを入れ、ブロックを動かします。
慶治朗は縦に走るだけでなく、嘉人が言い続けてきた「スペースを作る動き」をしようとする意図を感じました。
嘉人もDFを背負うことはせず、スペースがあると走り、動き回ります。
2,3回のチャンスで先制し、その後はカウンター意識が高くなります。
守備は、相手ボールのときも最終ラインが高く我慢できていたわけではないですが、ボランチやFWもついて下げって、コンパクトにはできていました。
コンパクトになっていてもボールの奪いどころが低く、FWも低い位置にいるので、時間がかかってカウンターの切れがイマイチでした。

失点シーン

角度のないところから東がシュートし、北本の顔に当たり、それが河本の右肩(側頭部?)に当たってゴールに入ります。
これはシュートした方を褒めるべきでしょう。
それと、ラインを割りそうなところを走ってボールを繋げた坪内の気迫が生んだゴールでもあります。
大宮vs神戸 失点シーン

守備優先のガクト

ガクト(近藤岳登)はトップに近いところで張ることはなく、石櫃のように飛び出す動きに変えてきました。
逆サイドの茂木の攻撃参加も増え、バランスが取れていました。
守備のミスっぽいのがいくつかありましたが、相手がうまかった、とします。
この試合のように、ガクトは守備優先で、ここぞというときに飛び出すのがいいと思います。

試合後の雑感

前半に不満

前半は選手間で意識を共有できていません。
特に嘉人と他の選手の意図が合っていないように見えます。

別に嘉人が正しいわけではないです。
前半の嘉人がやろうとしていることは練習でやっていることなのか疑問です。
神戸は攻撃パターンというか攻め方、崩し方の引き出しが嘉人のそれより少ないです。
チームにないものを急に求めてもできるわけはなく、やりたいサッカー、アイディアがあるのならば、前もって根回しが必要です。

他の選手も足下のボールばかり要求し、動きながらパスを受けようとしたのは最初の数分だけでした。
パスコースが限定され、外から攻めているのではなく、外に追いやられていました。

後半も不満

後半、先制するまでは、嘉人がフリーマンで動き回ることで、スペースができ、ゴールに繋がりました。
慶治朗のおしいシュートもあり、先制するまでの攻撃はよかったです。
これを前半から見てみたかったです。

先制後は、大宮が前掛かりになったためにカウンター合戦になりました。
カウンターで何度かいい形を作れたのに追加点を取れせんでした。
外より中央からシュートを撃った方が入りやすいので、外に振っても最後は中央からシュートすることを狙ってもらいたいです。

この試合のデキからは、ドローは妥当な結果でした。
気迫の点で大宮の坪内や東に負けていました。
選手の気迫は鹿島戦の方が感じました。

警告、累積警告

主審は佐藤隆治。
神戸の第9節、新潟戦の主審で、神戸は微妙な判定(少なくても2つめはあきらかに誤審)でPKを2本も取られました。
最近では、セレッソ大阪vs横浜FMでセレッソの上本を誤審で退場にしています(判定したのは副審ですが)。
ゲームコントロールはいいのですが、重大な誤審をちょくちょくやらかす審判です。

両チーム合わせて、イエローカードは後半アディショナルタイムの茂木の1枚だけでした。
今年も神戸は警告が多く、大宮も昨年はラフプレーが多かったです。
大久保嘉人にイ・チョンスと目を付けられている選手もいます。
しかし、意外にも注意自体も少ないクリーンな試合になりました。
審判はラフプレイの多いクラブに過剰に厳しく判定し、イエローカードでゲームをコントロールしようとしがちなのですが、
思い込みで判定することはありませんでした。

この試合の警告(神戸のみ)

  • 茂木弘人(C1:反スポーツ的行為)

茂木のファールは、得点機会阻止でのレッドカードが出てもおかしくないです。
ファールを受けた上田の前にはキーパーの徳重しかおらず、ファールがなければ1対1でした。
ボールが転がったのが河本寄りだったので、キーパーと1対1になってなかった、という判断でしょうか?
(空中に飛んでいる状態で逆足を振り上げるなんて、本当に茂木は運動神経がいいですね)
(その前のゴールキックに誰も競っていないというのはどういうことなの?ヒデのポジションのはずですが・・・)

(追記・訂正)
上の茂木のファールの件、「ファールを受けた上田はボールをまだコントロールできているわけではない」の判断で得点機会阻止に当たらないという見解に変更します。

87分の嘉人のファール。ジャンプした深谷の溝撃ちにヒジを当てたやつ。
イエローカードが出されなくてよかった・・・
狙って腕を出した感じがありありでした。

累積警告

  • 松岡亮輔(3枚)
  • ポポ(3枚)
  • 大久保嘉人(2枚+4)
  • 北本久仁衛(2枚)
  • 河本裕之(2枚)
  • 田中英雄(2枚)
  • 茂木弘人(2枚)
  • 都倉賢(2枚)
  • 近藤岳登(1枚)
  • 朴康造(1枚)
  • ホジェリーニョ(1枚)
  • 吉田孝行(1枚)
  • 石櫃洋祐(1枚)

J1 順位表 (第18節終了時点)

順位 チーム 勝点 試合 引分 得点 失点 得失点差
1 柏レイソル 28 13 9 1 3 26 12 +14
2 横浜F・マリノス 24 13 7 3 3 22 12 +10
3 川崎フロンターレ 24 13 7 3 3 26 17 +9
4 ベガルタ仙台 24 13 6 6 1 18 10 +8
5 ガンバ大阪 22 11 7 1 3 26 22 +4
6 サンフレッチェ広島 22 13 6 4 3 19 16 +3
7 名古屋グランパス 20 12 5 5 2 21 15 +6
8 ジュビロ磐田 19 13 5 4 4 20 13 +7
9 清水エスパルス 19 13 5 4 4 18 19 -1
10 大宮アルディージャ 18 13 4 6 3 15 20 -5
11 ヴィッセル神戸 16 13 4 4 5 11 12 -1
12 鹿島アントラーズ 15 11 4 3 4 17 17 +0
13 セレッソ大阪 12 12 2 6 4 15 14 +1
14 浦和レッズ 12 13 2 6 5 15 17 -2
15 アルビレックス新潟 12 13 2 6 5 10 16 -6
16 ヴァンフォーレ甲府 11 13 2 5 6 12 24 -12
17 モンテディオ山形 8 13 2 2 9 10 22 -12
18 アビスパ福岡 1 13 0 1 12 9 32 -23

(終わり)

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