磐田vs神戸~ツキがなかったわけではなく、確実に防げた失点

2011年7月3日
J1 第2節 ジュビロ磐田 vs ヴィッセル神戸
(ヤマハスタジアム)

プレビュー

改めまして第2節。
神戸は開幕戦で浦和に勝ったものの内容は悪かったですが、震災による中断があったおかげで調子を上げることができました。
今の神戸は悪い状態から上向きになってきており、開幕直後より選手の意識は高いところに置かれています。
本来の第2節が行われるはずだった3月13日よりは期待して迎えられる試合です。

試合結果

スコアは3-0、神戸は負けました。
スコアほどの両者に決定機な差はなく惨敗ではありません。
こぼれたボールがどこに飛ぶか転がるかのツキが勝敗を分けるました。
神戸にはツキを呼び寄せられるものがなく、磐田にはそれがあったことの結果なのでしょう。

しかし、ツキがなかったで済ますのでは進歩がありません。
ツキ云々以前に、自分たちができることを確実に行っていれば、失点は防ぐことはできました。

試合後の雑感

走れないコンディション

とにかく現地は蒸し暑かったです。
ほぼ無風で湿度が高く、走れない状況でした。
スタメンで出場を続けている選手は疲労の蓄積があり、替わってスタメンで出場した選手は久しぶりの試合のためにゲームのスタミナが付いていませんでした。
磐田はスタメンで出場を重ねている若い選手が多く、神戸より疲労の蓄積が小さかったことが、一つひとつのボールコントロール、集中力の差になったと思われます。

このコンディションでは選手を責めることができないと思いながらも、ホームのホムスタこそ風がなく蒸し暑い中での試合になります。
7月、8月は苦しい状況が続きそうです。
何かホームだけでも対策できないものでしょうか?
夏場はユニバーを使うとか、屋根の上からミストを降らすとか、ピッチサイドに氷柱を並べるとか。

試合のポイント

スタミナを消耗させられた前半

前半、スコアレスで折り返したことは神戸のゲームプラン通りでした。
ただ、守る時間が長くなりました。
守備のセカンドボールが拾えず、ボールを動かされて走らされました。
セカンドボールは先に触れることもありましたが、タッチに逃げるかボールをコントロールできないかで、マイボールにすることができませんでした。

磐田は高い位置でのプレスはほとんどなかったので、縦に急ぐばかりではなく、楽にパスを回したり左右に展開できそうでした。
もっと落ち着いてボールを回していれば、消耗はもう少しマシになったと思います。

ツキがなかったわけではなく、確実に防げた1失点目

1点目、磐田のコーナーキック、ニアへのボールを頭ですかされ、こぼれ玉がファー側のペナルティエリアの手前に跳ね、磐田の山田が後方から走り込んでフリーでシュートします。
シュートがブロックしようとした羽田に当たり、ゴールポストに当たり、ファーに転がったところを詰めた那須が押し込みます。
山田がシュートした時点で、那須はオフサイドポジションにいたように気がしないでもないですが、オフサイドは微妙なところなので文句言えません。
それよりもボールがこぼれた瞬間、北本だけ押し上げが遅かったです。
素早く押し上げていれば、確実にオフサイドを取ってもらえたはずです。
細かいところですが、意識を徹底してもらいたいです。

(補足)
オフサイドのルールについて。
(神戸のフィールドプレーヤー全員が、ボールがこぼれた時点で、前に押し上げていたとする仮定の話)
ペナルティーエリア手前で磐田の山田がこぼれ球をシュートしたとき、磐田の那須が、北本よりゴールライン寄りのオフサイドポジションにいたとします。
シュートの場合、オフサイドポジションにいてもプレーに干渉していないとしてオフサイドにはなりません。
シュートされたボールはゴールポストに当たり、逆サイドに跳ね返ります。
この跳ね返ったボールを那須がシュートします。
このとき、山田のシュートの時点で、オフサイドポジションにいた那須がボールに触ったことで「その位置にいることによって利益を得る」ことになり、オフサイドになります。

第11条 オフサイド
ボールが味方競技者によって触れられるかプレーされた瞬間にオフサイドポジションにいる競技者は、次のいずれかによって積極的にプレーにかかわっていると主審が判断した場合にのみ罰せられる:
●プレーに干渉する
または
●相手競技者に干渉する
または
●その位置にいることによって利益を得る

国際評議会の決定事項
●その位置にいることによって利益を得るとは、既にオフサイドポジションにいて、ゴールポストやクロスバーから跳ね返ってきたボールをプレーする、または既にオフサイドポジションにいて、相手競技者から跳ね返ってきたボールをプレーすることを意味する。

立て続けに決められた2失点目、3失点目

2点目は、河本のクリアのキックを空振りし、キーパーと1対1の場面になり決められます。
これも集中力の問題です。

その1分後に3点目。
駒野のクロスが、茂木の頭に当たってボールがズレ、北本に頭にドンピシャでゴールマウスに飛びます。
茂木の頭に当たっていなくても、中のFW2人にDFの背後を取られていたので決められていた可能性は高かったです。
ゴール前の場面ではなく、簡単にクロスを蹴らせたこと、サイドで囲める人数がいたのにボールを奪いに行かなかったこと、羽田の何でもないヘディングから相手にボールが渡ったことが原因です。

2点目と3点目も不注意なミスと判断ミスによるもので、防ぐことのできた余計な失点でした。

やはりポゼッションは大事

疲労は集中力を低下させます。
失点に繋がったミスは集中力を欠いたものです。

今日の試合が終わるまでは、ポゼッションなんかよりカウンターとクロスの磨きをかける方が点が取れると考えていました。
この試合から、消耗を小さくして集中を持続させることが、より重要だと感じました。

シーズン当初からやろうとしていたポゼッションの意識、これは捨てずに継続した方がよさそうです。
カウンターに行くところと、落ち着いてボールを回すところを場面、場面で切り替えながらやらないと、前半は踏ん張れても後半に集中力を欠いてやられてしまいます。
初志貫徹でお願いします。

疑問の残った馬場の起用

ボッティに替わって、馬場賢治が今季初出場。
何度も相手サイドバックの裏を狙って走りますが、ボールに追いつけなかったり、収められなかったり、起点になれませんでした。
サイドの奥のスペースは、これまでの試合では、ポポがそこでボールを受けて起点にしてきました。
ポポは馬場とポジションが被ってしまうために中でボールを捌くことになりますが、馬場が入ってからほとんどボールに触ることができなくなりました。
馬場は単純にボッティがやっていたことを引き継ぐだけでよかったのです。
ボッティと同じように中寄りでプレーさせて、奥のスペースはポポや石櫃に使わせないともったいないです。
馬場が活きないし、他の選手の良さも殺すことになりました。

馬場は中央でフリーでシュートを撃つ場面がありましたが、相手選手に当たってしまいます。
このときみたいにポポとポジションチェンジして中でプレーする時間がもっとあれば。
ヴィッセル神戸 馬場賢治

羽田憲司

羽田は今季セレッソ大阪から移籍してきた選手です。
市立船橋でキャプテンとして高校選手権を優勝し、将来を期待された選手でした。
読みからのパスカットが長所で堅実なプレーが特徴です。
堅実なプレーを好むため無難なパスが多いものの、攻撃に繋ぐ効果的なパスを出す足下の技術はあります。

昨年のシーズン当初は、それまでのセレッソでのシーズン同様に3バックのセンターバックの真ん中でスタメン出場していました。
ワールドカップの中断中にチームが4バックに変わるとブラジル人2人のボランチの控えになり、秋以降は若手に控えの座も奪われます。
シーズン終了後に「試合で使うことはない」という選手としての戦力外通告を受けます。
(0円提示ではなく選手のまとめ役としての契約延長は打診されていました)

神戸への移籍時のコメントに「競争のあるクラブ」を移籍の理由に挙げていました。
これは、「セレッソでも能力で若手に負けたわけではない、競争があればスタメンでやれる」という強いプライドが裏にあります。

これまで出場が限られていたワケ

運動量や対人で勝負するタイプではありません。
運動量や人への当たりを重視した神戸の守備の中に入るには、プレースタイルを変える必要がありました。
自分のプレースタイルを「変える」こと、今まで経験していないスタイルを「取り入れる」こと、結果は同じことですが意識は大きく異なります。
これまで出場が限られていたのは、それまでのプレースタイルのプライドによって、後者の意識になるまでに時間がかかったのではないかと想像します。
もともと能力がある選手なので、神戸の守備を取り込んだ上で、神戸にプラスアルファをもたすプレーを期待します。

羽田憲司

この日の羽田憲司

出場時間は75分。同じボランチの松岡との交代でした。
交代の理由は、羽田のデキが悪いとか周りと合っていないというようなことではなく、単純にバテたからです。
ゲームのスタミナについては、公式戦で長い時間をプレーしたのは久しぶりだったので、出場を続けていけば90分持つようになるでしょう。

今日は、期待はずれです。
パスが無難すぎます。松岡ならばそれでいいのですが、松岡とは期待されているところが違います。
羽田は展開力を期待されているので、それを出していかないと他の点が良くても期待はずれとなってしまいます。

写真編

ヤマハスタジアム

ヤマハスタジアムはどこからでもピッチが近いです。
ヤマハスタジアム

ヤマハスタジアム

関東サポーター有志の「KOBE AWAY PRESS」が発行されました。
関東に住む神戸出身者の方、神戸の象徴のヴィッセルを観戦に関東のスタジアムに行きましょう。
今月は横浜Fマリノス戦が横浜の日産スタジアムで開催されます。
神戸のゴール裏は怖いところではないので、女性や子供連れも、ぜひゴール裏に!
KOBE AWAY PRESS(仮)
ヴィッセル神戸 KOBE AWAY PRESS 磐田戦

試合前に神戸ベンチで和む和田さんとコーチ陣とポポ。
試合前の神戸ベンチ

選手バスを迎える神戸サポーター。
ヤマハスタジアム ヴィッセル選手バス迎え入れ

ジュビロのマスコットのジュビロくんとジュビィちゃん。
長年、寄り添った夫婦のような立ち振る舞いだけど、夫婦ではなく恋人。
ジュビロくん&ジュビィちゃん

短冊

スタジアムの前に公式グッズショップがあります。
ジュビロ磐田ショップ

店の中には七夕の短冊飾りがありました。
「スポンサーがいっぱい付きますように」
ジュビロ磐田 短冊

神戸のゴール裏にも短冊飾りがありました。
「絶対勝利」
ヴィッセル神戸 短冊

試合

福岡戦以来のスタメンの石櫃。
もっとクロスを入れる回数を増やしてほしい。
ヴィッセル神戸 石櫃

得点後に盛り上がるジュビロサポーター。
ジュビロ磐田サポーター

クロスがまったく合わない日本代表の前田。
ジュビロ 前田

嘉人は蒸し暑い中でも他の選手に比べれば、プレーの質はそれほど落ちていなかったです。
夏場には強いタイプ。
大久保嘉人

神戸のコーナーキックは3回。
神戸はてきとうに放り込んでいるように見えますが、実はポジションなど毎回違うことをしています。
この試合でのヒデとボッティはフリーキックではいいボールを蹴っていました。
角度があった方が蹴りやすいのだったら、ショートコーナーにしてみれば?
コーナーキック

河本、鼻骨骨折の負傷。全治1ヶ月。
2失点目の空振りの凡ミスは、鼻の痛さと違和感の影響があったのかもしれません。
フェイスマスク着用で出場可能とはいえ、フェイスマスクは視野が狭くなります。
河本、鼻骨骨折の負傷

レフリング、警告

主審は飯田淳平。
飯田主審は細かくファールを取る人ですが、この日も厳しめに取っていました。
特に手を使ったものは厳しく、注意をはさまずにイエローカードを出します。
厳しめにファールを取っていましたが、それとは逆にファールの少ない試合でした。
選手が判定の基準を受け入れてプレーしていたというより、湿度が高いコンディションで消耗が激しく、強く当たりに行けなかっただけにも思えます。
難しい判定を求められる場面もなかったことが大きいとは思いますが、何にしても主審はゲームをコントロールできていました。

この試合の警告(神戸のみ)

なし!!

神戸はイエローカードがなく、ファール自体の数も8つのみと少なかったです。
しかし、見てて思ったのは、体を当てに行かないし、サイドで囲ってボールを奪うことができていませんでした。
アブレッシブさが足らなかったんじゃないでしょうか。

累積警告

  • 松岡亮輔(3枚)
  • ポポ(3枚)
  • 大久保嘉人(2枚+4)
  • 北本久仁衛(2枚)
  • 河本裕之(2枚)
  • 田中英雄(2枚)
  • 茂木弘人(2枚)
  • 都倉賢(2枚)
  • 近藤岳登(1枚)
  • 朴康造(1枚)
  • ホジェリーニョ(1枚)
  • 吉田孝行(1枚)
  • 石櫃洋祐(1枚)

J1 順位表 (第18節、第2節終了時点)

順位は一つ下がって12位。
降格圏との勝ち点差は変わりなし。
7/30の甲府戦まで勝てそうな試合がないのが痛い。

順位 チーム 勝点 試合 引分 得点 失点 得失点差
1 柏レイソル 28 14 9 1 4 26 17 +9
2 横浜F・マリノス 27 14 8 3 3 24 13 +11
3 ベガルタ仙台 25 14 6 7 1 19 11 +8
4 サンフレッチェ広島 25 14 7 4 3 20 16 +4
5 川崎フロンターレ 24 14 7 3 4 27 19 +8
6 ガンバ大阪 23 12 7 2 3 27 23 +4
7 ジュビロ磐田 22 14 6 4 4 23 13 +10
8 名古屋グランパス 21 13 5 6 2 22 16 +6
9 清水エスパルス 20 14 5 5 4 18 19 -1
10 大宮アルディージャ 18 14 4 6 4 15 21 -6
11 鹿島アントラーズ 16 12 4 4 4 17 17 +0
12 ヴィッセル神戸 16 14 4 4 6 11 15 -4
13 セレッソ大阪 15 13 3 6 4 20 14 +6
14 アルビレックス新潟 15 14 3 6 5 12 16 -4
15 浦和レッズ 13 14 2 7 5 16 18 -2
16 ヴァンフォーレ甲府 11 14 2 5 7 12 25 -13
17 モンテディオ山形 8 14 2 2 10 10 24 -14
18 アビスパ福岡 4 14 1 1 12 10 32 -22

関連リンク

J’s GOAL | ゲームサマリー 2011 J1 第2節 磐田 vs 神戸(ヤマハ)

(終わり)

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