神戸vs新潟~今が実りの秋

2011年8月20日
Jリーグ J1 第22節 ヴィッセル神戸 vs アルビレックス新潟
(ホームズスタジアム神戸)

ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (6)

逆転勝利の2-1。
これで4連勝。
前半の内容はよかったわけではありません。
立ち上がりに失点し、ハーフタイムまで修正できませんでした。
いいように考えれば、悪くても点が取れること、まだまだ課題があることが見えたことでしょうか。

神戸の秋は今からだぁ

この試合のマンオブザマッチは松岡亮輔。
1ゴール1アシストの活躍。
松岡亮輔は、セレッソ戦でマンオブザマッチになったときに、「神戸の夏はこれからだぁ」と言いました。
神戸がいいサッカーができるようになったのは、このセレッソ戦からで、この言葉から始まりました。

そして、今回は言ったのは、「神戸の秋は今からだぁ」。
まだまだ暑いけど、たしかに今が実りの秋。

松岡亮輔-ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (13)

松岡亮輔-ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (14)

試合のポイント

失点シーン

4分、早々に失点しました。
松岡のパスミスでボールを失ったことが失点に繋がります。
しかし、松岡のパスミスはひとつの要因であっても原因ではありません。
パスミスはします。ピッチ状態も悪いですしボールは失いやすいです。
原因はリスクマネージメントができていなかったってやつです。
具体的に言うと、ガクトが相手DFの位置まで上がっているときの約束事を明確にしていなかったことです。

振り返ってみます。
まず、ガクトが相手の最終ラインの裏に走って河本がそこに蹴りますが繋がりません。
ルーズボールはハーフウェイライン近くの中央で、ヒデが拾って、松岡に渡します。
ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (17)

新潟の最終ラインは下がっていて中に絞ってもいたので、サイドに大きなスペースがありました。
松岡はそこのスペースを受ける前から意識していたのでしょう。
通っていればチャンスになっていただろうし、チャレンジとは言えないたいして難しくないパスです。
しかし、パスが弱く、カットされます。
ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (16)

後ろには北本と河本しかいませんので、カットした勢いのままドリブルで持ち込まれ、3対2の形にされました。
ボールを奪われてからゴールまでの神戸のプレーは仕方ないでしょう。
ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (15)

最終ラインが3枚いれば失点は防げました。
となると、石櫃を前のスペースに走らせるようなパスを出したことが間違いでした。
ガクトの場合は、最初から相手のDFラインの位置まで上がってしまうので、石櫃と茂木の2人の場合とカバーリングのやり方が変わります。
ガクトが上がっている場合の約束事があいまいだったんじゃないかと思います。

パスミスの原因

序盤、神戸のパスミスが多かったです。
スカパーの解説者が試合の中で、神戸の選手はスタジアムの芝の状態の悪いことを意識しすぎて、顔を上げるタイミング、出すタイミングが少しずつ遅い、繋げる状態でも大きく蹴ってしまっている、と言っていました。
ボールを持ったときに下を向いている時間や回数が長くなって、相手のプレスがそんなに強くなくても慌ててしまい、余裕がなくなっていたようです。
上の松岡のパスのミスも、松岡の前にいた相手選手は、ボールを奪うような寄せではなかったですが、あわててしまったのかもしれません。

ミスの要因に、下を向いてプレーしていること以外に、急ぎすぎていたこともあったと思います。
攻撃のターンになったときは無理に縦に出して、守備ではボランチの2人はどちらもバランスを取る動きをしていませんでした。

序盤の河本の警告、ファールでの注意

5分、河本がハンド。イエローカードが出ます。
スタジアムではとても疑問に感じたところです。
記録は「C5:遅延行為」となっています。
笛が鳴った後に、ボールを前に蹴っています。
納得です。
もう1枚カードをもらうと退場ですから、積極的にギリギリのプレーはやりにくくなるために痛いカードでした。

9分、新潟のクリアボール、河本がアンデルソンに後ろから乗り上げて対します。
神戸は押し上げていて、このクリアボールが新潟に渡っていれば2対2にされたかもしれない場面でした。
それをファールで止めたわけですから、相手のチャンスの芽を意図的に潰したと判断されてもおかしくないです。
もちろん河本は注意を受けますが、高山主審のジェスチャーからは、2度目はないぞ、のようなニュアンスのことを言っていることがわかります。
たった9分で2枚目を出して退場としてしまうと試合が壊れてしまいます。

こうなると、河本に無理はさせれませんから、ガクトは上がりを自重してほしいところです。
が、空気を読むことはありません。

窮地を救う吉田孝行の同点弾

30分、神戸がバタバタになりながらも、同点に追いつきました。
組織的、戦術敵なゴールではなく、吉田孝行の個人の力によるゴールでした。
攻守共にバランスの悪さを感じていましたから、追加点を取られる前、前半のうちに追いつけたのは助かりました。

これで落ち着くかと思いましたが、前半の残りも相変わらず攻め急いでばかりで連動したプレーが見られませんでした。
前半のシュートは4本。チャンスらしいチャンスはありませんでした。

安心して見ていられた後半

後半、神戸はボールを動かしてペースを握ります。
新潟もしっかりプレスをかけていましたが、慌てることはありませんでした。

松岡、ごつぁんゴール

ペ・チョンソク初出場。
ペ・チョンソクの高さを使うことはなく、すべて足元へのパスでした。
ポストプレイで使う気はなく、あくまで今の神戸のスタイルに合わさせるようです。
ペチョンソク-ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20)ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (11)

判定・レフリング

主審は高山啓義。
神戸とは意図的とも思えるくらい、最近は笛を吹いていませんでした。

この試合、スタジアムで受けたレフリングの印象と、録画で見たときの印象が大きく異なっていました。
レベルの高いレフリング技術を持っているレフリーでした。
プロフェッショナルレフリーではないので、年間の試合数が多くないのがもったいないです。

松岡への警告

13分、松岡に警告。C1:反スポーツ的行為。
松岡へのパスが中途半端になって、ブルーノ・ロペスに体を当てられて奪われたところでブルーノ・ロペスともつれて両者倒れます。
松岡が競り負けたために、故意に相手を倒したと判断したようです。

田中亜人夢の1枚目の警告

72分、田中亜人夢が朴康造のユニフォームを引っ張って警告。
引っ張られるのと同時にオフサイドになるパスを出していて、倒れてはいません。
これで警告を出す主審はあまりいないと思いますし、ファールを取らない主審もいると思います。

他の主審とは異なるポリシー

スタジアムでは松岡のファールでの警告を見て、警告を出す基準が低い主審だと思いましたが、そうではありませんでした。

松岡と田中亜人夢の1枚目の警告は、相手に競り負けた後に故意にファールで止めようとするプレーでした。
このような「ずるい行為」に厳しい判定をしていることがわかります。
他のJリーグの主審とは、少し異なるポリシーを持ってレフリングしているようです。

2回目の警告

42分、河本、アンデルソンへのキッキングのファール。
繰り返しのファールでイエローカードが出るかと思いました。
主審の手はカードに向かいましたが、軽いファールだったためか思いとどまります。

「繰り返しの違反」で警告を出すのは難しい判断となります。
そこだけ見れば、警告に値するファールではないからです。
観客には警告が「繰り返しの違反」であることが分かりにくく、受け入れられません。
このプレーでイエローカード、しかも2枚目で退場とするのは難しいです。

対して、79分、田中亜人夢に2回目の警告を出します。
石櫃の後ろから足へのスライディングタックルでした。
河本のときとは違って、誰が主審でも警告を出すようなラフプレーでは、2回目であっても躊躇はありません。
警告の順番が逆だったら退場にはなっていなかったかもしれません。

ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (8)

カードが少ない主審

ずるいプレーには厳しい基準でカードを出しますが、他のケースでは警告は出さないようです。

河本の9分のファール、82分の石櫃のファールでは、イエローカードを出さずに注意で済ませます。
82分に石櫃が競り合いの中で相手の顔の高さまで足を上げたのは、警告を出す主審は多いと思います。
データによると近年、カードは少なく、カードを出さないレフリングのようです。
ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (10)

新潟の選手の態度

新潟はファールがあった際、ゲームキャプテンが代表で主審と話しし、他の選手は判定に対して文句をまったく表すことはありませんでした。
今年の神戸の選手も主審に異議を言うことはほとんどないですが、判定に不服を表すジェスチャーすることはあります。
審判や判定を尊重しない選手・監督が多い中、すごく立派なことです。

ハーフタイム

ハーフタイムの審判団と北本と吉田。
慌てて安達亮コーチが間に入りますが、物騒なことはありません。
新潟のFW2人のプレーのこと、河本が1枚と強い注意をもらっていることもあって、新潟のファールをもらおうとするプレーをよく見るように言っているのではないかと思います。
高山啓義主審-ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20)

高山啓義主審-ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20)

スタジアム風景

スタジアムの屋根は締まりました。
屋根が締まると蒸し暑くなるのですが、この日はそれほど不快感はなかったです。
ホームズスタジアム神戸の屋根-ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20)

Mr.ファイティング・スピリットは北本。
新潟は執拗にブルーノ・ロペスにボールを入れてきますが、体の強さを見せて押さえます。
北本久仁衛-ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (12)

神戸のフリーキック、最初から完全にオフサイドの位置にいるカンジョさん。
当然、ここに蹴ればオフサイドです。
一応、トリックプレーで、リスタートの位置からポポが前に走って、ポポがクロスを上げようとするまでにはカンジョはオフサイドにならない位置に戻っていました。
何の意図があったのかは不明です。
キーパーの前に立つことで、キーパーにリスタートしたところを見せないようにする作戦でしょうか?
ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (9)

林佳祐、ガクトとのスタメン争いには負けましたが、開幕戦以来のベンチ入り。
林佳祐-ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20)

ボンバーヘッドになった都倉と目の上に大きなばんそうこうを貼っている茂木。
茂木は練習で切ったらしいです。

来週のガンバ戦は土曜19時ではなく、日曜18時。
ガンバ戦の後は10月15日までホムスタの試合がありません。
水曜日にアウェイで福岡に勝って、日曜日にガンバに勝つと8月全勝、6連勝になります。
6連勝するとクラブ新記録。
ヴィッセル神戸vsアルビレックス新潟(2011/8/20) (1)

次節、福岡戦

次節は博多の森、改めレベルファイブスタジアムで福岡戦。
監督は解任されて、新監督はコーチから昇格しました。
福岡の今節は、立ち上がりに先制していますので、立ち上がりに要注意です。
監督は変わっても福岡のハードワークはそのままで、柏から2得点していて攻撃力はあります。
神戸はシュート精度の悪さ、クロスの精度の悪さを出せば、やられる要素は十分にあります。

また、試合後の新監督のコメントに「奪ったボールを大事にしたい」「ボールを動かしたい」ということが挙がっています。
神戸がやっている試合をやろうとしているようです。
福岡の選手と比べて、個の力では神戸が勝っています。
個の力で負けていても勝っているのが今の神戸です。
似たようなやり方を仕掛けられて、逆の立場になる可能性もあります。
河本の出場停止、ハンデをやり過ぎでしょう。

累積警告

河本が累積4枚目で次節は出場停止。

  • ポポ(3枚)
  • 田中英雄(3枚)
  • 大久保嘉人(2枚+4)
  • 北本久仁衛(2枚)
  • 朴康造(2枚)
  • 石櫃洋祐(2枚)
  • 都倉賢(2枚)
  • 松岡亮輔(1枚+4)
  • 近藤岳登(1枚)
  • 羽田憲司(1枚)
  • ホジェリーニョ(1枚)
  • ボッティ(1枚)
  • 吉田孝行(1枚)
  • 森岡亮太(1枚)
  • 河本裕之(0枚+4)
  • 茂木弘人(0枚+4)

J1 順位表 (第22節終了時点)

勝ち点50まで、残り6勝1分5敗、5勝4分3敗

順位 チーム 勝点 試合 引分 得点 失点 得失点差
1 ガンバ大阪 44 22 13 5 4 55 41 +14
2 柏レイソル 44 22 14 2 6 40 30 +10
3 名古屋グランパス 43 22 12 7 3 40 23 +17
4 横浜F・マリノス 43 22 13 4 5 33 21 +12
5 鹿島アントラーズ 34 22 10 4 8 35 30 +5
6 サンフレッチェ広島 32 22 9 5 8 30 30 +0
7 ベガルタ仙台 31 22 7 10 5 22 19 +3
8 ヴィッセル神戸 31 22 9 4 9 28 26 +2
9 清水エスパルス 31 22 8 7 7 28 36 -8
10 ジュビロ磐田 30 22 8 6 8 38 26 +12
11 川崎フロンターレ 30 22 9 3 10 38 37 +1
12 浦和レッズ 27 22 6 9 7 29 27 +2
13 アルビレックス新潟 27 22 7 6 9 25 26 -1
14 セレッソ大阪 26 22 6 8 8 38 32 +6
15 大宮アルディージャ 24 22 5 9 8 23 34 -11
16 ヴァンフォーレ甲府 20 22 5 5 12 25 44 -19
17 モンテディオ山形 16 22 4 4 14 18 34 -16
18 アビスパ福岡 11 22 3 2 17 17 46 -29

(終わり)

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