ヴィッセル神戸vsガンバ大阪~良かったのか悪かったのか?

良かったのか悪かったのか、よくわからない試合内容。

2012年7月28日 Jリーグ(J1) 第19節
ヴィッセル神戸 vs ガンバ大阪
(ホームズスタジアム神戸)
スコア: △(1-1)△

田代がスタメンで出場、大久保嘉人はケガ明けでベンチスタート。
神戸の得点は、イーニョがフリーでクロスを入れ、都倉が競り勝って頭で横にすらし、嘉人の豪快なダイレクトボレーでした。

先制されて追いつく試合展開なら負けなくてよかったと思うところですが、モヤモヤと物足りなさを感じました。
前節の大宮戦はその前の仙台戦の敗戦の失敗が活き、これから急激に変わっていく気配を感じました。
この物足りなさは、もっとできるはず、という期待の大きさとのギャップです。
暑さを要因とするある程度のパフォーマンスの低下はあるものの、良かったのか悪かったのか、はっきりしない試合内容がモヤモヤの要因でしょう。

ガンバは17位で迷走中、公式戦5連敗中、中2日の連戦、中澤と加持をケガで欠き、明神はケガ明け、起爆剤として期待されている新加入のレアンドロはまだ体ができていない、とガンバにネガティブな条件が揃っていました。
このガンバに勝てなかったということで、神戸は勝ちきる力がまだ足りていないことを痛感します。

前半

前半はお互いの良さを出し合いました。

ガンバはボランチの遠藤が低い位置でボールを回し、短いパスをつないで時間をかけて攻めます。
遠藤からの縦パスが2列目の倉田に入り、倉田が前線までボールを運び、倉田はさらにフィニッシュまで狙います。
倉田のドリブルや裏のスペースを突く動きは脅威でした。
ただ、倉田の仕掛けに絡む選手がおらず、好機止まりで決定機には到りません。

神戸はガンバとは逆で手数をかけずに、トップの田代にロングボールを蹴ったり、小川慶治朗を裏に走らせたりして、前線にボールを送ります。
選手はポゼッションの意識をあまり持っていなかったと思います。
まずは田代と慶治朗の良さを使うということでしょう。
決定機こそありませんでしたが、好機の質と数はガンバを上回っていました。

前半 神戸 ガンバ
シュート数 6(0) 4(0)
PA内シュート数 2(0) 1(0)
枠内シュート数 3(0) 2(0)
決定機 0(0) 0(0)
コーナーキック 5 1
スルーパス数 1(0) 4(3)
クロス 4(1) 5(1)
縦パス 5(3) 14(8)

※括弧は成功数(シュートはゴール数)
※シュート数とコーナーキック数は公式記録、他は録画を見ながら数えたもの。

ガンバの数字で神戸と比較して目立つのは縦パスの回数と成功本数です。
縦パスの半分は遠藤からのもので、遠藤の縦パスはほとんどが成功していました。
前半の遠藤は低い位置から組み立てていて、プレッシャーのない位置からとはいえ、簡単に縦パスを入れさせすぎでした。

後半

前半はお互い良さが出たということは、お互い相手の良さを消せていないということです。
ガンバは遠藤の縦パスが減り、その分、縦パスの本数も成功も減ります。
神戸はガンバの良さのひとつを半減させることができました。

神戸の攻撃面ではクロスの数が増えました。
2列目の選手が中に絞って、サイドバックの上がりを促したためでしょう。
ただ、肝心のクロス成功率は低いです。

後半 神戸 ガンバ
シュート数 8(1) 7(1)
PA内シュート数 3(1) 3(0)
枠内シュート数 4(1) 1(1)
決定機 0(0) 0(0)
コーナーキック 1 4
スルーパス数 0(0) 4(3)
クロス 9(2) 2(0)
縦パス 6(5) 12(5)

ガンバの方はどうだったのでしょう?
前半よりシュート数とコーナーキックの数は増えていますが、縦パスの成功数、クロス数は少ないです。
前半と同様に枠内シュートが1本だけで、ゴールになったシュートだけです。
ポゼッションはできていても、ゴール近くでのプレーの質が悪いです。

ガンバは相手の良さを消すことより、ディフェンスラインを上げるなど、より攻撃的になることを選びます。
ショートコーナーからのゴールで先制した後も攻撃的に姿勢を続けます。
しかし、神戸に追いつかれた時間帯は、疲れと暑さからか集中力を欠きました。
倉田の凡ミスで奥井にボールを奪われ、誰も追いかけずにフリーでクロスを入れられます。
全体の内容では神戸の方が上でしたが、勝ち負けで言えば、防げた失点だけにガンバの方が勝てた要素は大きかったと感じます。

神戸は良かったのか、悪かったのか?

前半の神戸にクロスと縦パスが少ないのは、田代の高さと慶治朗の飛び出しのどちらかだけを狙い、攻めのバリエーションがなかったためです。
選手の長所を使い、そこで勝てる可能性が高いのであれば、狙い続けることは良いと思います。
なので、前半のクロスと縦パスの少なさはマイナスと見なくていいでしょう。

神戸の攻撃に足りないのは、クロス成功率とスルーパスです。
クロス成功率は田代がいるので、もっと良い数字にならないといけません。
田代はロングボールに対しては競り勝っていましたが、ペナルティエリア内ではほとんどがファールになりました。
最近よく見るようになったゴール脇あたりのスペースへの短いスルーパスはありませんでした。

田代が退き、間延びしてくる時間帯は、もっと縦パスを入れて相手DFを動かせれば、もっと好機、決定機を作りやすくなるはずです。
そして森岡を投入するのであれば、森岡を縦パスの受け手になるような場所に配置すべきでしょう。
相手DFを引きつけて、別の場所にスペースを作れます。
この試合のように2列目のサイドのポジションでは森岡を入れる意味はありません。

枠内シュートやペナルティエリア内からのシュートの数はまずまずです。
ですが、ペナルティエリア内からのシュートは田代のヘディングによるものが多く、ペナルティエリアに持ち込んでからのシュートの数は少ないです。
相馬のシュートと嘉人のボレーだけではなかったでしょうか。
決定機がひとつもなかったように、相手守備の崩しは何もできなかったに等しいです。

メンタル面の成長

神戸は失点後も攻め続けられ受け身になります。
しかし、これは気落ちしたのではなく、先制されても落ち着いていたと見ます。
先制されたからといって、焦ってすぐに攻守のバランスを崩しません。
守るべきときは守り、攻めるときは攻めきる、というシンプルな思考が、終盤での集中力の持続につながったと思います。
気の緩みから失点し、終盤は攻めるのか守るのかはっきりしなかったガンバと比べると、メンタル面はだいぶ成長したと感じます。

さいごに

全体的な数字は良くはなく、むしろ悪いことがわかります。
仙台戦の反省が結びついた大宮戦のように、悪かった点が次の名古屋戦に活きることを期待します。

(終わり)

にほんブログ村 サッカーブログ ヴィッセル神戸へ

最新記事一覧(トップページ)へ

コメントや感想や指摘などはゲストブックにお願いします。