「苦痛」のシーズン

クラブは「苦痛」を売っている。

2008年のJリーグのゼネラルマネジャー(GM)講座で講師を務めたリバプール大学のローガン・テイラー博士が、受講者に「プロサッカークラブは観客に何を売っていると思いますか」と問い、その答えとした言葉です。

2012年のヴィッセル神戸は「苦痛」のシーズンした。

マゾではありませんから、苦痛が楽しいということはありません。
文字通り、苦しかったです。
仕事が手に付かなかったり、体調が悪くなったりすることもありました。

苦痛の種

シーズン通して、いちばん苦痛だったことは、残留争いや降格ではありません。
チームの熟成度が上がらないことでした。

こんなもんじゃない、こんなはずじゃない、もっとできるはず、そういうモヤモヤが毎週ように続きました。
これだけの選手が集まっているのにチームは弱い。
選手のレベルが低いから勝てない、監督が悪いから勝てない、そういったことであれば、勝てなくても割り切れたと思います。
今までのシーズンにはない苦痛でした。

選手は試合中、迷いながらプレーしている時間が多かったです。
戦術理解度が高くない選手の多い神戸では、強い戦術理論を持った指導力の高い外国人監督が合うのかなと思います。
指導力の高い外国人監督は分かりやすい言葉を使います。
日本人は「言葉」の使い方が下手です。

来季の展望

1年でJ1に昇格するのか、チームの土台を作るのか、どちらを優先するのかサポーターの中で意見が割れると思います。
1年で昇格しないとスポンサーは納得して継続してお金を出してくれません。
チームの土台がないと継続してJ1で戦えません。

なので、

どっちもやれ

です。

J2で優勝しなくてもいいです。
プレーオフでも何でも結果的に1年で戻れればOKです。
序盤戦はチームの土台作りを優先し、後半戦で追い上げてJ1の切符を手にするのが理想的です。

来季の監督

1年でのJ1昇格を託す来季の監督は安達亮で行くことが既定路線です。
西野さん解任後の安達体制での初練習のときのサポーターに向けた言葉から、強い言葉で人を動かせる資質はあると感じます。
人を動かすだけのただのモチベーターなのか、指導力が伴っているのか、まだ未知数であり、「賭け」です。
重要な監督選びを「賭け」に託すべきじゃない、と思わなくもありません。
ですが、安達亮は期待せずにはいられない何かを持っています。

チーム作りの設計図

どんなチームを作るのか土台を設計するのはGMの仕事です。
今季は、しっかりとした航海図は作ったものの、船は泥船でした。
今までの継続生とか関係なく、一度壊してしまっても構いません。
やりたいようにやってくれていいので、ブレずにヴィッセル神戸のブランドを築いてもらいたいです。

さいごに

最初に挙げたGM講座で、ローガン・テイラー博士はこうも言っています。

苦痛を感じてくれるのは、そこに愛があるからですよね。
クラブのために苦悩してくれる人。
サポーターという言葉は、そう定義づけることができるのではないでしょうか。

こんな1年でも幸せでした。
ヴィッセル神戸に関わるスタッフ、選手、チームスタッフ、スポンサー、サポーター、すべての人に感謝します。

来季の苦痛は、
慶治朗や森岡が活躍しすぎて海外に移籍してしまうかもしれない、
みたいなのがいいです。

(終わり)

にほんブログ村 サッカーブログ ヴィッセル神戸へ

最新記事一覧(トップページ)へ

コメントや感想や指摘などはゲストブックにお願いします。