vsガンバ大阪~遠藤、遠藤、また遠藤

ガンバに負けたのに悔しくない。
悔しくないのは、遠藤なら仕方がないと思うからか?

2013年7月20日 J2 第25節
ガンバ大阪 vs ヴィッセル神戸
(万博記念競技場)
スコア: G大阪 ○ (3 – 2) ●神戸

宇佐美スペシャル

遠藤のトップ下起用、これがはまった。
形として遠藤をトップ下に上げるのは起点を前により上げる攻撃的なオプションとしてたまに使われているけれども、今回は意図が少し違う。
1トップの宇佐美の最大限に活かす意図の布陣だった。

ドイツ移籍から2年振りの復帰戦となる宇佐美貴史に2ゴールを献上。
1失点目はゴール前でフリーだった遠藤がシュートではなく宇佐美へのスルーによるもの。
2失点目は遠藤が蹴ったコーナーキック、奥井と慶治朗の間に岩下を走らせ、頭で落としたボールを宇佐美がダイレクトに蹴り込んだ。

宇佐美はゴールのセンスのすばらしい選手であるが、スペースを自分で作る、相手と駆け引きするするといったところがまだまだ課題で、プレッシャーのきついところでは弱い。
ようはお膳立てしてやらないとゴールが取れない。
予想されていたパウリーニョとのコンビでは、お膳立ては難しかったはずだ。

宇佐美にゴールを取らせるにはどうすればよいか、と考えたときに遠藤を近くに置くという発想がでてきたのだろう。
宇佐美に決められた2ゴールであっても、宇佐美にやられた感はない。
どちらも遠藤だ。

ついでに3失点目は遠藤に珍しくヘディングで決められた。

リスクの高い方を選んだ長谷川健太

遠藤のトップ下はガンバにとって最善の布陣ではなく、むしろ問題点は多く、リスクの高い選択だ。
ボランチが今野と明神のコンビでは、少なくとも遠藤のようには前にボールを供給できない。
困ったときにボールを預ける遠藤は近くにいない。
倉田が負傷しているのでボールを前に運ぶ選手もいない。
どうやってボールに前に運ぶか、ヴィッセルのプレッシャーをどうしのぐか、といった全体の意識のズレもあった。
このおかげで、ヴィッセルはあっさりコーナーキックをもらって、ポポのワールドクラスのミドルシュートでの先制点につながった。

リスクは高くても、長谷川健太はこの大一番で変えることを選択した。
Jリーグでの監督歴7年目、経験があるからできることなのだろう。

先制した後の守備

ポポの先制点のあと、一気に押し込まれて、わずか1分で同点にされてしまった。
ヴィッセルの選手の意識のズレが生じた。
これまでの試合通り先制後は後ろに重心を置こうとした最終ライン、プレスがはまっているので攻撃の意識を続けようとしたボランチ。
相手のボールがハーフウェイラインを越えていないのに最終ラインだけがズルズルと下がってしまい、バイタルエリアをぽっかり空けた。

ガンバの立ち上がりうまく行っていなかったので大胆な攻めを続けて一気に引き離すチャンスであったが、ゲームプランは先制点を取ったら一旦落ち着くだったろう。
ベンチからの対応ではタイムラグがあるので、「瞬時」の選手の意識のズレを感じた後では遅い。
ピッチ上の監督となるような誰もが一目置くキャプテンがいないと難しい。
ヴィッセルにとっての最大の補強ポイントはキャプテンであるが、チームの柱を放出するようなチームはない。
理論的な部分では橋本がいるのだから、若い選手を育てることもできるのではないかと思う。

ガンバを追い抜くチャンスはどこかで来る

宇佐美が復帰したとはいえ、ガンバは相当に苦しい状態にあることが対戦してわかった。
遠藤のトップ下はあらかじめわかっていれば対応策は難しくない。
サイドバックの藤春を抑えれば、それだけで機能不全になる。
倉田が負傷から復帰するまでは苦戦が続き、勝ち点を取りこぼす試合はいくつかあるはずだ。

ヴィッセルは負けたとはいえ、田代にいいクロスが入ればシンプルな攻めでも点が取れることは思い出せたし、奥井のところとかダメだったところがはっきりしている。
これから上がり調子だ。

負けて悔しくなかったのは、『自分たち次第でガンバを追い抜かすことができる』という感触を得たからだ。

(終わり)

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