高橋峻希の加入に有望な若手を育てることの難しさを感じる

浦和レッズから高橋峻希が移籍してくることが発表された。
2012年の夏から千葉にレンタル移籍していた若手のサイドバックだ。
山田直輝、原口元気、濱田水輝とともに「浦和ユース黄金世代」と呼ばれた右サイドの選手。

この移籍は、浦和にしてみればトップ昇格後の育成の失敗であり、勝つことと育てることの両方を求められるトップチームでの育成の難しさを感じる。
神戸にも将来への期待の大きい若手が多くいる。
神戸はトップチームの成績と育成を両立できるだろうか。

高橋峻希の経歴

高橋峻希は浦和レッズにジュニアユースから所属しており、ユースからトップ昇格。
2008年の高校3年生のときに高円宮杯(U-18)で優勝、2種登録されトップで3試合出場もしている。
2009年の昇格1年目から17試合に出場、2010年は20試合に出場。
2009年と2010年はクラブがチームの立て直しを図っており、監督だったフォルカー・フィンケが若手を積極的に起用したこともあって出場機会に恵まれる。
2011年はクラブがチーム再建からタイトル獲得に舵を切って監督もゼリコ・ペトロビッチに代わる。レギュラーの故障があってレギュラーとして出場するが守備の穴になっていたことは否めない。
2012年は監督がミハイロ・ペトロヴィッチに代わり出場機会を失い、夏に千葉にレンタル移籍。千葉では左サイドバックでレギュラー。
2013年も引き続き千葉にレンタル移籍しレギュラーで出場。
千葉では左サイドバックで起用され、右利きなので左サイドからのクロスの精度を欠く。

浦和では右で起用されることが多く、クロス精度を重視するならば右サイドバックでの起用が無難だと思われる。
奥井の競争相手にも相馬のバックアップにもなる良い補強になった。
なによりまだ23歳の有望な若手であり、ユース組が中心になる来たるべき黄金時代のピースとなる存在として期待できる。
神戸で花を咲かせられるようクラブはうまく育てていかなければならない。
気になる点はミハイロ・ペトロヴィッチ(ミシャ)監督のもとでベンチに入ることもままならなかった点。
戦術理解力が欠けるのかもしれない。

高橋峻希の才

レギュラーに定着していた2011年のときのコラム。
フィンケも認めたオールラウンダー。浦和の右サイドを守る高橋峻希の才。(1/2) – Number Web : ナンバー

・タックルで攻撃の芽を摘み取る“潰し屋”の一面も見せる。
・フィンケ前監督も認めたオールラウンダーのポテンシャル。
・スピードとパワーを兼ね備えたJリーグ随一の身体能力。
・柏の酒井からU-22日本代表のレギュラーの座を奪えるか?

最多タックル記録者が高橋だと聞いて、意外に思った人が多いかもしれない。
昨季、フィンケ前監督の下、高橋は主に4-2-3-1の右MFで起用されていた。
たとえば昨年11月の横浜Fマリノス戦では右MFとして出場し、サイドをぶっちぎってクロスをあげて2点をアシストした。
ユース時代から、攻撃が武器という印象が強い選手だ。

レンタルに出しても……

今オフ、ともにトップに昇格した永田拓也が契約更新されなかったことから、高橋峻希も契約切れだったと思われる。
高橋峻希は浦和に戻るか他のクラブに移籍するかの選択を迫られる。
浦和に対する愛着は大きくても浦和では出場機会はなく、監督のミハイロ・ペトロヴィッチはレギュラーを固定化するので待ってもチャンスは回ってこない。
サッカー選手が出場機会を求めて移籍するのは当たり前のこと。

これを浦和側から見る。
レンタル移籍は成長を促すためで将来性を見かぎったわけではない。
しかし、結果的に移籍されてしまった。

高橋峻希の移籍は、神戸にたとえると4年後に松村亮が他のJクラブに移籍しまうようなものだ。
浦和の将来の大きな損失であり、大型補強ありきのレッズ復活の代償とも言えよう。
レンタルに出すだけでなく、その先のこと、どうなってもらいたいのか、どう使うのかを考えておかなければならない。

ブレない育成を

昇格1年目のMF松村、MF前田、MF和田。
トップ昇格するGK吉丸。
来季に高校3年生になるユースのDF加古、MF中井やDF山口あたりはトップの練習に参加するだろうし、2種登録もあるかもしれない。
彼ら全員が将来の神戸を担う存在になるにはどうすればよいのか。
すでにトップ昇格してすぐに岐阜、鳥取にレンタル移籍させていたMF廣田は鳥取に完全移籍することになってしまった。

岩波だって増川、河本、北本を差し置いて試合に出し続けるわけにはいかない。
まだ実力不足の高橋峻希をレギュラーで使った2011年の浦和は降格危機に陥った。

チームの選手構成、チームの成績、レンタルなら移籍先など、そのときの状況に応じて優先順位を付けて判断しなければならない。
育成プランなんてものは立てようがないだろう。
それでも育成の方針は浦和のように変えず、中長期にわたってブレないでもらいたい。

関西ステップアップリーグは主旨と実際がズレているので、もっと若手育成をメインに見直すかやめてしまえばいい。
クラブ混合でサテライトの中堅・ベテラン中心のチームと若手中心のチームに分けた試合を調整できるようになるのでは。

さいごに

さて、川崎からのレンタル移籍だった杉浦恭平の移籍の発表がまだない。
契約満了年だと言われているので、川崎、神戸以外の移籍も十分にある。
今年も外国人2人に森岡と慶治朗でアタッカーのレギュラーは占められる。
松村らの若手育成もあり、実力はあってもベンチに入れない試合もある。
神戸としては必要な戦力だが、杉浦の判断はどうなるか。

(終わり)

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