[2014-第4節]vs名古屋~ポゼッション≠攻撃

フットボール・ラボの名古屋戦のマッチレポートを見ると、予想通り神戸のポゼッション率は58.7%と高かった。
60分以降は66%強で圧倒的。
それだけ。
ただ、それだけの試合だった。

2014年3月23日 J1 第4節
名古屋グランパス vs ヴィッセル神戸
(名古屋市瑞穂陸上競技場)
スコア: 名古屋 ○ ( 2 – 1 ) ● 神戸

ポゼッション≠攻撃

神戸はボールを握るもシュートはわずかに6本。
名古屋はカウンターとロングボールで素早くゴールに迫る。
決勝点は後半終盤、圧倒的に神戸がボールを保持する中、交代で入った松田にドリブルでの独走を許し決められる。
なぜかボールを持つ神戸より名古屋の方が攻めている印象のある不思議な試合になった。

西野名古屋の神戸対策

2節で対戦した柏は森岡にボールが入ったところを狙って潰しにきた。
しかし、シンプリシオの絶妙なスルーパスが炸裂。
今年の神戸は森岡を封じただけでは不十分。

西野名古屋は、スルーパスを出させない、という対策を講じてきた。
とにかく最終ラインの4人の幅を狭くして間を通させない。
寄せるよりポジションを崩さず中央にスペースを作らない。
外からのクロスの対応は遅れても構わない、どうせクロスの精度が悪い。
ボールを持たしても構わない、むしろボールを持たせてミスを待つ。
相手のミスでボールを奪ったら一気にカウンター。
相馬が出てきたらべったりついてクロスを蹴らせない。

的確な神戸対策、途中交代の選手が決勝ゴールとなった交代カード、西野采配お見事でございました。
西野朗だけでなく、昨年まで神戸のスカウティング担当も名古屋に所属。
さすがに神戸を知り尽している。

先制点

8分、先制点は神戸。
名古屋のビルドアップの縦パスの戻しが、この日38歳の誕生日のマルキーニョスへのバースデープレゼントに。
森岡につないで絶妙なスピードのスルーパスからペドロ・ジュニオールがキーパーとの1対1をこれまたうまくチップキックで浮かしたシュートでゴール。

闘莉王の外がガラ空きだったといっても、森岡のスルーパスのボールスピードと出す場所が完璧すぎる。

サイドに逃げずに中にこだわる

相手がくれた絶好のチャンスをモノにはしたものの、自分たちでは名古屋の守備を崩すことができなかった。
とにかく引いて中に絞り、ボールを持たしてミスを待つ名古屋の守備。
それに対して神戸はボールを動かしてスペースを作ろうするが、スルーパスを通せる隙間はできない。
ミドルシュートを撃つ隙間もない。
名古屋の最終ラインの前でボールを横に動かすだけ。

相手が中を固めている場合は、ワイドにボールを動かして相手の守備を広げるというのがセオリー。
神戸はそれを終盤までしなかった。
それでよいと思う。
今の神戸のメンバーではサイドから攻撃は相馬以外は期待できないし、伸びしろもない。
中を固められてもこじ開けられるようにならないと勝機はない。

高山主審とヤジ

この日の高山主審のジャッジは、試合の結果に影響するような大きな誤審や微妙な判定はなかったものの、全体的によくなかった。
神戸のファールは13分の慶治朗のファールが逆だったこと以外は妥当で、よく見れていたものもあった。
しかし、名古屋のファールをあまり取らなかったために不公平感があった。

そういうジャッジだったため、アウェイ席からの主審へのジャッジが多かった。
この試合はフラストレーションが溜まる内容だったから、と言いたいが出だしからヤジ満載だった。
ヤジやブーイング自体は悪いものではないと思っているが、威嚇や恫喝の類は雰囲気や士気を悪くするだけだ。
アウェイでのゴール裏は一体感があるものだが、この試合では感じられなかった。

奥井

右サイドバックには高橋峻希に代わって奥井が入った。
ガンバ戦同様、積極性を欠く。

攻撃参加はなく、前が空いていてもドリブルせず足を止める。
ただ、1対1の守備はしっかりとこなしていて、昨年とは違って手を使わずに競り勝てていた。
守備での安定があったためベンチに下げる選択は難しかった。

昨年の奥井の役割

昨年の奥井は攻撃のスイッチを入れる役割を担っていた。
ハーフウェイラインあたりでセンターバックやボランチからのパスを奥井が受けるまでが攻撃の準備段階。
そこからの奥井からのパスが攻撃のスイッチとなる。
まずポポや田代が前線から顔を出して奥井からの斜めのパスを受けようとする。
このパスはカットされるリスクは高いが、パスが通れば一気にチャンスになる。

前線へのパスがダメならば、森岡、慶治朗、マジーニョへの横のパスで中にボールを預けて、自身はさらに高い位置に上がる。
ドリブルでガーっと駆け上がってそのままクロスを入れるようなプレーは狙っていない。
周りとのパス交換でボールをアタッキングサードまで運ぶことが仕事だ。

今の神戸のサイドバックの役割

今の神戸のサイドバックに求められることは、まずは守備である。
特に守備での1対1の強さ。
それとタイミングの良い攻撃参加。
攻撃のスイッチを入れなくてもいいし、ビルドアップに参加しながら高い位置まで上がることもしなくていい。

この試合の奥井は、タイミングの良い攻撃参加がなかったものの、守備面はしっかりこなしていた。
今の神戸はサイドバックが攻撃に参加しなくても、さほど影響はない。
そういう意味では次第点のデキとも言える。

奥井はまだ今の神戸の速いボール回しに馴染めていない。
試合を重ねればプレーに余裕が出てくることに期待したい。

(終わり)

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