vsサンフレッチェ広島~悩ましいシステムと連戦

対応に悩まされる広島のシステムと連戦での運動量不足が絡んで、難しい試合となった。
勝ち点1で良しとしなければならないところか。

2014年5月3日 Jリーグ 第11節
ヴィッセル神戸 vs サンフレッチェ広島
(ノエビアスタジアム神戸)
スコア: 神戸 △ ( 0 – 0 ) △

決め手に欠く

広島はJリーグとACLの連戦をローテーションで選手を休ませながら戦っている。
この試合ではセンターバックの塩谷とボランチの青山とフォワードの石原がスタメンから外れる。
チームスタイルが浸透していて誰が出ても同じサッカーができるとはいえ、ベストメンバーより質は落ちる。
何より本来の運動量は少ない。

そんな相手に神戸は攻撃も守備も形にならなかった。
それではゴールは奪えない。
それでも失点しなかった。
どちらで捉えるかで勝ち点1の評価は変わるだろう。

前半の広島対策

広島のフォーメーションは3-6-1。
守備のときは5-4-1、攻撃のときは4-1-5に変形する。
攻撃のときに5人が並ぶのには、どの監督も悩ませられる。

他のチームの広島対策は、2シャドーをマンマークで自由にさせないようにしたり、ボランチの青山にプレスをかけ続けたりしている。
2シャドーやボランチを自由にさせないのはパスの出どころを封じるためである。
しかし、縦横無尽の2シャドーを捕まえ続けるには相応の運動量が必要であり連戦には厳しい。
連戦で選手の運動量が十分に期待できない中で、安達監督がどうやって広島のシステムを封じるのか注目していた。

前半の広島対策

前半、最終ラインはいつもより幅を広くとっていた。
サイドに振られたり、ロングフィードでサイドに入れてくることを想定した対策。
両方のサイドに張っているウィングバッグとの距離を近くし、サイドにボールが入れられたときに距離を詰められるようにした。
佐藤寿人にはセンターバックのどちらかがマークし、佐藤寿人が落ちてくさびを受ける際は必ずどちらかが前に出てチェックしていた。

間隔が広がることでスルーパスの対応が難しくなる。
意図的かはわからないが、そこはラインを下げることでリスクをとることになる。

序盤を除いて広島が押し込む展開となった。
それでも佐藤寿人への徹底マークとサイドへの対応のしやすさのおかげで決定的な場面は1回程度に抑えられた。

勝負にでる後半

神戸は中盤での寄せが中途半端でボールを奪えなかった。
広島の2シャドーの高萩と森崎浩司のマークが甘く、前を向いてプレーさせてしまっていた。
押し込まれてボールの奪う位置が低いため、速い攻撃ができない。

後半はこれを打開するために広島対策をやめる。
最終ラインは内に絞って全体的に幅を狭くした。
左サイドに寄せてボールを奪い、高めの位置を取らせている逆サイドのペドロ・ジュニオールにすばやくボールを出して一気にゴールに迫る狙い。

これでは逆サイドへの対応は遅れる。
ペドロ・ジュニオールのサイドは遅れるどころか相手のウイングバックを誰も見ることはできない。
攻撃のためにリスクをとって勝負にでる。
広島の攻撃に警戒していたほどのパワーがないことも計算にあった。

相手に合わせるのではなく自分たちが主導権を握りたかったが、結果は狙い通りにはならなかった。
相手に寄せきれずボールを奪えなかった。
それが前提であったはずが、前半の消耗が大きかったためか寄せられない。
広島がサイドを使い放題となりフリーでクロスを入れられる展開が続く。

守備陣がよく守ってくれた。
ハーフタイムと交代カード以外にやり方を変えられないベンチの力不足は否めない。

効果的にならない交代カード

後半24分と27分に橋本とマルキーニョスを下げ、松村と田代をピッチに送る。
この時間には中盤にスペースができていた。
トップ下に入った松村はその中盤のスペースで、パスを受けそのままターンした前を向くことができた。
しかし、そこからがつながらない。
田代が前でボールを収められずにボールを失う。

今の田代には高さしかない。
強さがないのでプレッシャーのあるトップの位置ではキープできない。
戦術の理解度の足りていないため、周りと合わず田代からのパスは通らない。
中央でショートパスで崩したい松村、それに対応できない田代、ミスマッチな交代カードになった。
仕掛けて相手の守備を崩すのか、シンプルに高さを使うのか、どちらでもいいから一貫性のある交代をしてもらいたかった。

橋本とマルキーニョスを下げて休ませられたことは、次節に良い結果をもたらしてくれることに期待したい。

高橋峻希、出場停止に

前半45分に高橋峻希が通算4枚目となるイエローカードを受ける。
対象のファールがアドバンテージで流され、1分半の間プレーが切れなかったので分かりづらかった。
高萩がキックモーションになっているときに軸足を刈り、ラフプレーでの警告となった。

1枚目と2枚目は他の選手のミスからチャンスになりそうなところをファールで止めたことによるもの。
高橋峻希のカードが多いことに対して批判は見当違い。
イエローカードが多いことはチームとしての問題だ。

これで次節の中2日での仙台戦は出場停止。
奥井はこの試合に出場していない。
強制ターンオーバーとなったことは、出場停止のタイミングとしては悪くない。

さいごに

キーパーの山本海人を含め守備陣がよく守ってくれたおかげでドローに持ち込めた。
ボランチの青山がスタメンを外れていたので、代役の柴崎にプレッシャーをかけられていれば、良い攻撃につなげられたのではないか。
と思うものの、この試合での神戸の運動量からすると、相手のボランチにプレスをかけるのはハナから無理だったろう。

次節は中2日、思い切ったターンオーバーが必要だろう。
90分間を走り続けられるだけで大きなアドバンテージとなるはずだ。

(終わり)

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